構造溶接解析(CalculiX)による 異種材料 の接触

異種材料 の相互作用を模擬できます。これには材料の異なる物体の接触を応用します。接触した部品は、接触する力に応じて互いに作用しあいます。CalculiXには接触を考慮するモデルとして固着接触モデル(TIE)や、ペナルティ接触モデル(Contact)などがあり、どちらも接触面における熱伝達も考慮できます。

固着接触モデルの使用例(*Tie)

固着接触モデル(Tie)は、あらかじめ接触する面と面を指定し、各面の隣接する節点が同じ変位を持つように動きます。右図は固着接触モデルを使用して解析した例です。変位を3200倍に強調して描画しています。長さ100mmの板の表裏面を互いに固着接触させ、上面から圧力をかけて変形させています。変形量は0.1%程度で、静解析の範囲で解析を行っています。比較的低い計算負荷で複数部品の接触変形を考慮できるモデルです。

CulculiX_固着接触モデル(Tie)

ペナルティ接触モデル(*contact pair)

 

CulculiX_ペナルティ接触モデル(contact pair)
CulculiX_ペナルティ接触モデル(contact pair)2
CulculiX_ペナルティ接触モデル(contact pair)3

上の図はCalculiX CrunchiXのマニュアルから引用した、ペナルティ接触モデルの説明の図です。ペナルティ接触モデルでは、接触した面同士の重なり距離に応じて、あたかも面と面の間にバネがあるかのように反発力が作用します。反発力は次の式で、圧力pとして評価されます。

このうち、dは重なり距離、Kはユーザが指定する反発力の比例係数、εは十分小さな数です。D<0においてpは十分小さな値をとりますが、d→ -∞においてKε/πに収束します。ユーザは反発力の係数Kと小さな圧力の値σを指定します。それぞれの値の目安として、Kは接触する材料の弾性係数の5~50倍、σは予想されるモデルの最大応力に対して約0.25% (400分の一)が適切です。

右図は80℃の鉄と20℃銅の板をペナルティ接触モデルを使用して接触を考慮して押し当て、その間で熱伝達を考慮した熱伝導解析です。初期状態で離れている板(枠線で描画)が変形し、重なった個所で反発力が作用しさらに熱伝達しています。なお、接触考慮の解析上の収束の安定性を確保するために、Kは材料の100分の一まで下げているため、重なり距離が大きくなっています。

CulculiX_ペナルティ接触モデル(contact pair)_熱伝導解析