FLOW-3D WELDは、レーザ溶接プロセスの最適化を実現するためのパワフルな洞察を提供します。よりよいプロセスの制御を与えることで、ポロシティと熱影響域(HAZ)が最小化され、微細構造の時間発展を制御します。レーザ溶接プロセスを正確に解析するために、FLOW-3D WELDは、レーザ熱源、レーザと材料の相互作用、流動、熱伝導、凝固、複数レーザ、反射および相変化のようなすべての関連する物理モデルを実装しています。
アーク溶接
FLOW-3D WELDにより、アーク溶接の溶融地・ビード形成過程をシミュレーションできます。この例ではドロップレットモデルにより溶融した溶加材を供給し、周期的に時間変化する簡易熱源モデルにより母材および溶加材を加熱、アークによるピンチ力を想定した周期的に時間変化する任意分布の圧力を液滴に作用させています。このうちドロップレットモデルによる溶加材供給は、溶接棒からの自由移行により生成した液滴状の挙動を適用範囲として模擬します。オシレーション溶接
FLOW-3D WELDによって、オシレーション溶接技術の高解像度の解析が可能です。これにより、レーザ溶接のスケジュールに関する洞察を可能にし、溶融地のダイナミクスを安定させるための条件選定を可能にします。FLOW-3D WELDは、レーザ出力、熱流束分布およびスキャンパターンのためのモデル、蒸発反力、シールドガスの影響、レーザの多重反射の影響などのレーザオシレーション溶接中のミクロ/メソスケールのダイナミクスを理解するために必要な物理モデルを備えています。異種材の溶接
FLOW-3D WELDは、レーザ出力、熱流束分布、パルス間隔およびスキャンパターンを考慮し、異種材料のレーザを精度よくモデル化します。同様に、温度依存の物性値を溶接される両方の物性に個別に設定することができます。これは、溶融池内の二つの金属の混合状況や時間発展を計算するために重要な機能です。FLOW-3D WELD解析は、プロセスパラメータを変化が金属間の化合物層の厚みにどのように影響するかを確認するための価値ある洞察を提供し、ポロシティとクラックの発生を低減するために役立ちます。T-Joint
FLOW-3D WELDでは、熱源は任意の向きに適用できます。この機能により、熱源を継手の斜め方向から与えることで、T-Joint(丁字の隅肉溶接)やパイプの円周溶接などでの連続的な挙動を解析および可視化できます。濡れ性や流動性の結果としての溶融形状、接手形状を評価し、投入パワーやろう材供給量の検討に応用可能です。レーザブレージング
FLOW-3D WELDによって、研究者とエンジニアは、接合している部品の幾何学的な寸法、合金の温度依存物性値、シールドガス流れ、レーザの条件、ワイヤの送り速度のようなプロセスパラメータを考慮しながら、レーザブレージング過程を解析することができます。レーザクラッディング
FLOW-3D WELDで、粒子の供給速度と密度とサイズを含む物性値を定義することによって、レーザクラッディングプロセスの物理を解析することができます。レーザの設定、熱伝導計算、凝固計算、表面張力、蒸発反力を含む圧力の影響およびシールドガスの影響を実装することで、研究者は、部品の強度と均一性に対して、プロセスパラメータが与える影響を正確に解析することができます。レーザはんだ
レーザはんだは、電子部品や半導体産業で使用されます。温度に敏感な部品のはんだ付けを高精度で行う方法は、入熱を最小化し、部品の近くのダメージを避けることです。このプロセスは、ダイオードレーザを使用します。ダイオードレーザによって、ワイヤを供給して、小さな部品を接合するために、制御された領域へ熱を与えます。FLOW-3D WELDでは、レーザの設定、温度依存の物性値、熱の輸送計算、相変化および表面張力の影響を考慮するため、このメカニズムをマイクロスケールで分析できます。
レーザビーム形状
レーザビームのプロファイルを修正することで、ことなるレーザ溶接プロセスで溶融池のダイナミクスを安定させることが期待できます。FLOW-3D WELDでは、トップハット、ガウス、リング、ドーナツ、その他様々な形状とレーザ熱流束分布をもつビームプロファイルで解析を行うことができます。FLOW-3D WELDによって、溶融池のダイナミクス、キーホールの安定、スパッタ/ポロシティの形成に対するレーザビーム形状の役割の理解を助け、合金の物性値と所望する溶接サイズに応じて、特定の熱流束分布もしくは、レーザビーム形状を調整することを可能です。